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fahrenheitizeのブログ。

ベストブック2019

ご無沙汰してます。年末ということで、今年読んだベストブックを紹介します。

厳密には今年はじめて読んだ本だけでなく、
数年前に読んだけど、今年になってピンときた本も紹介したりしています。

心身について

野口晴胤「平均化訓練」


今年はなんといってもこれかな。

ここ数年、ゆるーりと継続している「平均化訓練」が書籍になりました。

俺がやり出したのはこの3年くらいなんだけど、
古参は5年以上やってたりするのでほんっと待望らしい。

「平均化訓練って何?」って聞かれると難しいのですが、

俺の感覚では
・普段の生活ではちぢこまっている心身を、極上のストレッチで解放する運動
・自分が調子いいときの状態を思い出すもの、その先に進むための運動
と答えるかなー。


もっと教科書的に答えると、人間は自分の身体のクセにより
使えている強い筋肉と使えていない弱い筋肉があります。
使える筋肉に偏りがあるから凝りや故障が発生し、それを繰り返す。

そこで使えていない弱い筋肉を体操によりあぶり出し、
無意識から意識に上げることで、猫のように、野生の動物のように、
全身運動ができる身体に近づけていくための訓練。という感じでしょうか。


書籍……これは野口晴胤さんの強烈なこだわりにより、
主観を徹底的に削ぎ落とした「理論」だけを高純度に言語化した内容となっています。

よって、あそび(ぜい肉)が一切ない、「骨」と「筋肉」だけのような本になっています。

そしてそれは平均化訓練の本質とアナロジーのような関係です。

経験は緊張を経て、弛緩することが出来てはじめて、
自分の体験として消化される…みたいな言説が特に大好きな部分です。

野口晴哉「風邪の効用」

野口整体の始祖、野口晴哉さんの書籍はちくまで4冊くらい出ているんだけど、
おそらく「整体入門」よりもこの本が一般人にはとっつきやすいと思う。

「風邪」というのはワルモノじゃなくて、
風邪を上手く経過させれば溜まっている疲労や緊張はほぐれるし、
引く前よりも身体が丈夫になるよーということを書いた本です。

身体は自分で自分を治すメカニズムを持っているし、
心身の底力を信じろ、そういうことを書いている本だと俺は思っています。


実効的な内容として面白かったのは、ガーっと熱が上がって、
平熱以下になったタイミング。
そこが急所だから安静にしろ。

この記述に逆らって平熱以下になったタイミングで無理してみたら
案の定、ぶり返したのが体験として面白かった。

今年は熱が2回くらい出たのですが、その度に読みました。

中村天風「幸福なる人生」


紹介が難しいんだけど、野口晴哉・出口王仁三郎と同時代に活躍したスピリチュアル自己啓発の人、って感じかなぁ。

当代随一のビジネスマン稲盛和夫や二刀流メジャーリーガー大谷翔平なんかが強い影響を受けている。

中村天風の生き様をかるく説明すると……
若い頃は軍事探偵でヤカラ生活でイキリ倒してブイブイいわせていたのですが、
大病をして身も心もヘタレになってしまい、
偶然出会った人にインドまで付いていってヨガの修行をすることで
心身の悟りを開き、病気もいつのまにか克服して、
帰国してからは銀行の頭取をつとめて(このキャリアが意味不明)
その後は天風イズムを普及させた人。

こう書くとわけがわからんというかうさんくさい。でもぜひ読んでほしいです。


まだまだ読み砕けていないし、日常の実践もほど遠いのだけど骨子は2つ。

・あらゆる状況以前に、自分のなかの「絶対的積極性」を重要視しろ
・とにかくクンバハカ!(ケツを締め、丹田を充実させ、肩の力を抜く姿勢により過剰反応を抑制する)

というのは少しずつ取り入れていきたいと強く感じた。

ちなみにクンバハカ面白いなーと思っていると、野口晴哉も肛門を閉めないと腰椎4番5番に力が入らない、と語っている月刊全生を見つけてそのつながりも面白かった。
(なお、俺はなかなか腰椎5番に力が入らないのである。。ケツがゆるいらしい。。)

4冊くらい読んだけど、この本が講演録ということもあっていちばんスラスラ読めるし、天風の入りとしてはオススメ。

有名人

窪塚洋介「コドナの言葉」

コドナの言葉

コドナの言葉

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俺的にマーティンスコセッシ監督「沈黙」に出演する少し前あたりから
また窪塚洋介がカッコ良すぎてたまらない!って感じなんですよね。
インスタの写真とかもカッコよすぎだもん。
(俺は思春期にIWGP、GO、狂気の桜が直撃した世代)

これまでのエッセイ本は「けっこうファンな俺でも買うまでではないなー」って内容だったんだけど、
このインタビュー集はめっちゃオススメ。

これまでのキャリアが網羅的に書かれているし、
彼の誤解されやすい(そして誤解でもない部分もある)言動、思想について、
もう少しきちんと知ることが出来る内容になっています。

マンション9階から落ちた事件を「あれは挫折と思っていない。まぎれもなく骨折したけど」
みたいに語っているところは爆笑した。

あとはねー、三代目魚武濱田成夫のことが小さい頃から好きって書いてて。
なんか嬉しかったな。俺が10代の後半から好きな二人がつながったみたいで。


トークイベントの喫煙所でナマ窪塚とちょっと会話できたんだけど、
すごく素敵なバイブスと目をした人だったよ。うれしかったな。

ちなみに身長が俺と3cmしか変わらないみたいなのですが、
顔の大きさがリアルガチで半分くらいしかなさそうだった。。
スタイル良すぎでしょーーーー

ROLAND「俺か、俺以外か。ローランドという生き方」

ローランドのキャラは見てるうちに笑えてくるって感じなんですが、、

会話における頭の回転が速すぎてめっちゃリスペクト。ユーモアすごいし。笑

大事な会議で寝ちゃって
「寝てません。瞼の裏を見ていました」
という発言で爆笑をかっさらって企画が実現した話も載ってますね、この本に。

あとは後輩ホスト育成番組みたいなやつで、
イケメンなんだけどホストとして売れない後輩(だったけかな?)に対して
「お前マジメすぎるよ。ポッキーゲームを縦でやるタイプでしょ?
 俺なら横でくわえるね!!」
みたいな発言とかはクソ笑いました。

この動画で紹介されているミニマリストっぷりも好感が。。

黒スキニーはユニクロレディースのレギンスパンツ(うちのカミさんも仕事用に着てる。笑)

革靴はサンローランのヒールブーツを5年くらい大事に履いてたり(たぶんエディスリマン時代?)

化粧品は無印良品という。。


話それちゃいましたけど、熱い系の思想が嫌いじゃなければ、
Kindle Unlimitedで読めるのでさらっと読んでみてください。

高城剛「333ウルトラデトックス」

「健康のために死ねる」と豪語する高城さんは、
数年前から最先端医療にハマりまくっていて。
それをまとめた「不老超寿」は知的好奇心をくすぐられる内容でした。

そしてこの書籍のテーマはデトックス!

サプリで何かを足す前に、毒になっているものをまずは引こうという観点で書かれた本です。
3日、3週間、3ヶ月で心身のノイズをデトックスしようという意味のタイトル。

自分が取り入れて8ヶ月くらい経っているのは
・八重山クロレラで排毒
・クレイベントナイトで吸着させて排毒
あたり。

ちなみに高城オススメアイテムである
百草丸、マヌカハニー、プロポリス、エリクシノールCBDオイル
は我が家の常備薬になってます。

本当はグルテン、カゼインフリーもやらなくちゃなーと思ってるのですが、、
後者はそもそも取らないんだけど、前者はコンビニ菓子によりけっこう摂取してしまっている。。

これもKindle Unlimitedで読めます。


仕事

「チームのことだけ、考えた」

[asin:4478068410:detail]

「『未来のチーム』の作り方」

サイボウズ社長・青野さんの書籍と、
サイボウズ式編集長・藤村さんの書籍。

公明正大、自由と責任の徹底、多様化する人材と会社の雇用関係、
良いチームとはなんなのか?

そういったテーマについてポジショントークなしで、
サイボウズはマジで実践していることが伝わります。

ほんっといろんな会社が今後進むべき道を、
二、三歩先を進んでいっているように見えます。

ワイン

そして今年は夏からワインにあらためて目覚めました。

ずーっと「なんとなく好き」って感じだったんだけど、
もっとちゃんと知りたくなって、
本を読むんじゃなくて「まずは飲んでみる」という
サイクルが上手くまわりはじめた年でした。

夫婦で共通の趣味というか、アクティビティができたのも嬉しいです。

「図解ワイン一年生」


そんななかであらためて読み直すと、
この本はすごく上手くまとまっているなーと感謝しまくり。

品種を擬人化してキャラ化して、
覚えやすくしてくれています。

あとは産地の特徴もすごく上手に描いてくれていて
「カリフォルニアはなんでもマッチョになる」って記載とかは吹きました。笑

反面、著者は「シャンパーニュは花束がわりだから、
下手にこだわりを出すよりもモエシャンが結局は喜ばれる」
みたいなことを書いていて、
そのあたりのバランス感覚が好きだなー。
イラストもすごくとっつきやすいです。

「これだけは知っておきたい 必要最小限のワイン入門」

[asin:B079N2345T:detail]


ご多分にもれず「神の雫」は3回くらい通読して、いま4回めなのですが
(記憶力がなさすぎて登場してくるワインの銘柄がまーったく覚えられないw)

巻末コラムで気に入ってしまった"おちゃらけワインライター"葉山孝太郎さんの単著。

自分が読んだなかで初心者にオススメの本はあと2冊くらいあるんだけど、
いまの気分としてはこの本が
「面白おかしく書いてくれていて、でもちゃんと大事なこと教えてくれてる!」
って感じで大好きです。

2019年は
・シャンパーニュの奥深さ、特に熟成の素晴らしさ
・シャルドネの複雑さと素晴らしい余韻
が自分の記憶に残った年になりました。


ちなみに漫画については「ファブル」と「喧嘩稼業」は何回も読み直したなー

最近終わっちゃったけど「テセウスの船」も面白かった。