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fahrenheitizeのブログ。

沖縄旅行④ 珈琲専門店『原点』/オーダーメイド・デニム『ダブルボランチ』

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二日目の午後、中部エリアまで下ったあとは喫茶店に行ってきた。その名も『原点』。

沖縄の気候に合わせて焙煎された豆を、真水でじっくり6時間かけて抽出した珈琲。これにシロップと生クリームが最初からたっぷりのっている。混ぜてはいけない。そのまま頂くのが原点流。

 

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口元を生クリームが包みながら、シロップと対比された苦味(珈琲の旨味)が口の中に流れ込んでくる。初体験ながら、独特でクセになる味の珈琲だった。もう一杯いこうか真剣に迷った。ちなみにここはアイスとホットの二択しかない男前な純喫茶店だ。

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さて、原点のマスターは職人気質で難しい人と勝手に思っていたのだけど、話しかけてみると意外にも気さくな方だった。笑顔が印象的で。

プライベートでシャンソンの活動をしていたり、「凧」職人として有名な一面を持つ方であることを教えてくれた。新聞の切り抜きを見せていただいたのだけど、実際にすごい。この特殊な形状を持つ「飛行機凧」は与那国伝統の凧で、いろんな機会で注目を集めているようだ。

誰でも知っている大物デザイナー(詳細書いちゃダメな気がするので伏せる)にぜひ展示してほしいと頼まれ、展示したらしい。最終的にはその飛行機凧は天皇陛下に献上されたようだ)

 


飛行機凧 - YouTube

 

さて、沖縄の太陽の火照りをアイスコーヒーで少し冷ましたあとは、少し歩いてデニム・ショップの『ダブルボランチ』へ。午前中にお電話してアポの予約を入れさせてもらっていた。

 

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ダブルボランチは國吉遊さんがすべての工程をひとりで実施するオーダーメイド・デニム・ショップ。世界に1本の自分だけのデニムを創ってくれる。(厳密にはパターンメイドと仰っていましたが)

 

國吉さんはデニム好きが嵩じて(リーバイス501XXとかいかにカッコ良く色落ちさせるかにハマっていた世代と思われる)、岡山で長年デニム修行をして、地元沖縄に帰ってダブルボランチを開いた人。

 

デニムのオンス数・ステッチの色・革の素材・金属。すべてを買い手が選んでいける。そして部分的に沖縄テイストを感じさせる紅型(びんがた)、刺繍を使うことも出来る。

ぶっちゃけデニムは消耗品と割りきって、既製品を買ってきた自分には、デニムのステッチが従来どうなっているのか見ていなかったし、色を変えるとどんな雰囲気になるのか想像がつかなくて、すごく悩んだ。でもすごく楽しかった。何度も仕様を変えさせてもらった。デニムを買うのにこんなにワクワクしたのは初めて。

 

7月の終わりに新宿伊勢丹の沖縄催事で東京にいらっしゃっていた際に、自分の分はオーダーしていたのだけど、彼女にも作ってみたくて、沖縄に行った際にオジャマさせてもらった。催事で山ほどオーダーがあって、おまけに別に依頼されたコラボ系のアイテムも作って多忙なようで、まだ手元に届いていないのだけど、出来上がりがすごく楽しみ。

 

設計書。

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國吉さんは本当に気が良いお兄さんという感じ。

「これからどうするの?」と聞かれて「北谷に行きます。」「え、北谷?なにで行くの?」「またバスです。笑」と答えると、これから北谷に行く用事があるから車に乗せてってあげるよ!と言ってくれ、北谷まで送ってくださった。そろそろバスに飽きていたのですごくありがたかった。

道中では沖縄のローカル話を質問するとなんでも答えてくれて、北谷あたりでは「このあたりはスナベって言って俺らの世代はみんなが行くデートスポットだったんだよ。」みたいな話も聞かせてくれた。

 

二日目の日中は沖縄の人とふれあうことができた日だった。旅行で色んな場所をまわるのはすごく楽しい。でも、国内・海外問わずに地元の人と喋るのが一番楽しい。普通は聞けないような話を直接聞かせてもらうと一気にその土地への愛着が増す。

このあとに夕陽を見て、またよしれいさんとご飯をしたのだけど、「素晴らしい場所に出逢う」とはまた違った、素晴らしい時間を過ごすことが出来た時間だった。

 

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