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fahrenheitizeのブログ。

ご無沙汰してました。書籍のお仕事が終わりました。

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毎日更新するとか言ったくせに、放置しまくりだったのは理由がありまして、2月の頭までは書籍の方を追い込んでいました。

序盤はせっかく毎日書いているんだから「人目にふれる文章も書きたい」と思っていましたが、キャパ的に不可能になってしまい、最終的には「俺、今月は7万字書いてるから、70日くらい休んでいいよね?」というマイルールを適用してました。


書籍に関する詳細はまた違うエントリーできちんと告知いたしますが、最後はハードな作業になりましたがトータルで楽しい作業でした。

俺は嬉しい時も辛い時も、あまり感情をブラさないことを美徳として生きていて、調子に乗り過ぎるのも、ヘコみまくるのも好きじゃないのです。クールとは程遠いパーソナリティですが、極端な感情のアップダウンを制御して生きています。

書籍のお話が最初に来た時は「書籍は一日あたり200冊ほど出版されてるので、出すだけならそう難しいことじゃない」と浮かれないようにしていましたし、企画段階から執筆段階も「読まれない本に価値はない」と自分を奮い立たせるように考えていたくせに、原稿が進まなくて漠然と不安になって夜中に散歩をしてみて、美しい満月にガラにもなく励まされたりもしました。


さすがにゲラを見た時は感動するだろうな!と予想していたのですが、バイク便で送っていただいたそれを見ても、意外にも「編集さんの見せ方がさすが」とか「Wordと違って、立派にお化粧されている」みたいな現実的な感想で、淡々と赤入れを進めました。同封してくださったフリクションに替え芯がありまして、そこに感動しておりました。

それでも、ふとした時に「あー、俺も本を出すんだな」という思いをじんわりと嚙みしめました。今でこそ実用書以外の読書量は減ってしまいましたが、小さい頃から本が大好きで大好きで、高校生で芥川賞全集を読破していたくらいなのです。出す書籍のジャンルは小説ではないですが、漠然と自分の本を出したいと思っていた思春期の夢は叶ったのです。

最初に書いた書籍の序文は「なんか文芸書っぽいので、もう少し本の内容が伝わるように変えましょう」ということで、書き直すことになったのですが、そういうところにも自分の思い入れは乗っかっていたんだろうなと苦笑したのでした。


本屋に行くと、未知の世界が詰まっている書籍の山と独特の香りに心が躍ってしまうのですが、その片隅に自分の本が加わることを想像するとワクワクします。

おそらく発売されて書店に行って、初めて感動するのかな?と今は考えております。

何事においても「初体験」は大事だと考えておりまして、おそらく2冊目にこの感覚は味わえないので、告知エントリーの前にこういった文章を残しておこうと思ったのでありました。企画モノではなく、自分の思想を押し出したモノを世の中に出すことが出来ることに感謝しています。


書籍を書きながら思ったのはこのあたり。

・文体を定めることが何よりも大事。勝手にダメだと思っていた自分の書き方で良かったりもする。
・1日あたりの可処分執筆文字量がある。今の自分は2万字が限界だった。
・当たり前ながらコンスタントに書き続けることが大事なので、「時間」で管理するのが何気に手っ取り早い。
・いい編集さんの場合は、信頼して「まな板の上の鯉」になる勇気を持つことがすごく大事。
・謝辞の「原稿を辛抱強く待ってくださった〜さん」は締め切りを守れなかった書き手の謝罪文ということが分かった。
・一応は自分の作品ということになるのだろうけど、思ってたよりは「自分の手を離れたもの」感がある。

それでは、次回は本格的な告知をさせていただきます!