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桐谷ヨウ@blog

桐谷ヨウのメインブログ。恋愛・コミュニケーション・海外・文章を書くことについて。


俺は嬉しすぎて道路標識を蹴っ飛ばすほどさ -BLANKEY JET CITY『ライラック』-

レビュー レビュー-音楽

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今日はクリスマスイブですね。例年彼女が仕事柄働いており、疑いをかけられたくないので外出は控え、部屋で大人しくしておるのが私のアニュアリー12月24日でございます。

冬が近づくと聴きたくなってしまう曲がBLANKEY JET CITYの『ライラック』。

ブランキーは5年前に突如ハマってしまったのですが、おそらく多くの人のイメージは後期=ハードなルックスで頭悪そうなロックをする感じでしょうが、初期は心象風景を映画のように切り取っている歌詞世界がマジでヤバイんですよね。

この曲は<クリスマスの4日くらい前>に恋人ではなく、大好きな「友達」と<真冬にコートを着込んで>歩いてるだけの歌詞。<明るい光の中で吐く息は真っ白>で<ところどころ雪が残ってる乾いた道を 両手はポケットに 襟を立てて歩いて行く>。ただ、それだけ。

それなのに彼がたまらなく幸せな気持ちの中にいるのが伝わってくるんですよね。イントロの歯切れの良いコードストロークとAメロのギターリフがとんでもなくウキウキしている様子を表現していて。

そんななか、鼻を赤くしながら楽しそうに喋っている友達を見て、彼は嬉しくて嬉しくて、感情が爆発しそうになるんですよ。そして<オレはときどき嬉しすぎて 道路標識を蹴っ飛ばすほどさ!>と来る。

嬉しすぎて道路標識を蹴っ飛ばしたことなんて一度もないのに、彼のこみ上げてくる感情がこの上なく伝わってくる。このフレーズをすごいと思った人は間違いなく初期のブランキーに惚れると思います。彼の感性と表現力が凝縮されている。


そして、その友達と一緒にいるのが嬉しいのは彼が<きれいな心を持ってる>から。なんだそりゃって感じなんだけど、言われてみるときれいな心を持ってる人と一緒に時間を過ごすほど尊い時間はないという真実に気づかされる。大人になってからの人付き合いには心がすり減ることの方が多すぎるから。「こうするべき」とか「世間的に正しい」とか「損得」とは、外側に心を置いていないと見過ごしがちな感情を揺り動かしてくる。

この曲は<昔からどうでもよかった>はずのライラックのことを突如思い出して、妄想に入ってしまうのだけど、それも含めて素敵な歌詞になっている。たぶん赤くて5cmくらいの冬に咲く花を近くで見ると、ところどころオレンジに見えるとまで言い切ってやがる。(しかも間違っている)でも、楽しすぎると全然意味不明な想像力の世界に吹っ飛ぶことあるもんな。


初期の浅井健一の歌詞については今後このブログで書いていく予定だけど、彼の詩は「当たり前の日常」のなかで忘れてしまいがちな「大切なこと」を映画のワンシーンのように鋭利に切り取ってくるんですよ。そしてそれは見たことや考えたことがなかったのに「なんか分かる」という気持ちを強制的に想起させられる詩世界なんですよね。それがすごい。自分の内側にこもる繊細さではなく、繊細さを保ったまま世界を見据えるという格好良さを感じるんですよね。

興味がある人はぜひ歌詞を読んでみてください。

ライラック/BLANKEY JET CITY - 歌詞検索サービス 歌詞GET


ライラック

ライラック

  • BLANKEY JET CITY
  • オルタナティブ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes


初期の代表曲がほぼ網羅されているので、定番ですが前期ベストは絶対に聴いて損しないと思います。

BLANKEY JET CITY 1991-1995

BLANKEY JET CITY 1991-1995