読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

桐谷ヨウ@blog

桐谷ヨウのメインブログ。恋愛・コミュニケーション・海外・文章を書くことについて。


2013年に見に行った桜

コラム・エッセイ

Advertisements

f:id:fahrenheitize:20130407232643j:plain:w400

この週末は爆弾低気圧で外出れねーと思って予定組んでなかったら、意外に日曜日はいい感じの天気で嬉しいような悲しいような。ひさしくブログを更新してなかったのでリハビリがわりにたわいないこと書いてみようかと。

桜も散っちゃったね。桜が好きか?って聞かれると嫌いな奴はなかなかいねーだろ、程度の感覚なんだけど、いざ満開の桜を目にすると妙な高揚感がもたげてきたりして、毎年毎年不思議な気持ちにさせられるものです。

今年は代々木公園と目黒川に見に行ってきた。写真は全部iPhoneで撮影して、アプリでフィルターかけてます。

代々木公園

代々木公園は夕方くらいに渋谷からNHKホールを抜けて、さらっと足をのばした。時期的にピークの週末(3/23)だったらしく、シートを敷いてお花見をしている客でにぎわってた。いつもなら人混みと喧騒はウザったいが、みんな楽しそうなので、こっちもなんだかウキウキしてくる。一緒にいた娘と腰をおろして、出店で買ったビールを飲みながら遠巻きに彼らを見ていたんだけど、その娘も目がキラキラしてた。桜は良い。花見も良い。

けっこう外国人が多い。すれ違う何人かと表情で挨拶したりしてると、ひとりは「ヘイッ!」と超ハイテンションですれ違ってそのまま去っていった。何だこのやられ損な感じ…。俺のヘイのタイミングなかったぞ。

f:id:fahrenheitize:20130407232645j:plain:w500

f:id:fahrenheitize:20130407232646j:plain:w500

歩いていると外国人が何やら銀のボールを投げている。フランス人だった。「何のゲームやってんの?」と聞くと「drfyつゆいひお」とおっしゃる。よく聞こえなかったがとりあえずルールを教えてもらって俺もやってみる。どうやら一定距離の場所からマークに対して、銀のボールを曲げて、より近いところに転がした人が勝ちらしい。ゲートボールを思い出した。逆手で投げねばならぬらしく、微妙な力のコントロールが難しい。

ピタンクというゲームらしい。「これ有名なゲームなの?」って聞くと「んー、ヨーロッパでは」とな。「デモ、ココデピタンクハ難シイネ。障害物オオイ」とな。おいおい、流暢じゃないっすか。聞くと彼は8年くらい日本にいる人だった。お礼を言って別れたけど、携帯でも聞いとけばよかったなって思うくらいナイスな感じの人だった。

公園内をぶらーっと歩きながら、色んな場所の桜を見てるとさすがに飽きてきたうえに、寒くなってきたので渋谷に戻って飲む。春先、というか冬の終わりに春が顔出したくらいの時期は服装が難しい。。

f:id:fahrenheitize:20130407232647j:plain:w500

目黒川

気まぐれ的にいっかい目黒川の桜を見てみるのも悪くないかなーっと思い、中目黒に夜桜を見に行った。ぼくはO型なのだ。

まったく勝手が分からないのだけれど、移動中にiPhoneで検索してると中目黒から降りて、目黒方面か池尻大橋方面のどっちかに向いて歩いて行くと良いらしい。というわけで、池尻に歩いて行くことに決める。渋谷にも行きやすかろう。

f:id:fahrenheitize:20130407232648j:plain:w500

f:id:fahrenheitize:20130407232644j:plain:w500

桜はこんな感じ。ジーマ並べてるのは俺の趣味じゃないです。まぁ俺は10分くらいで桜には飽きたんだけど、「桜まつり」の提灯に「聖林公司」があって興味を惹かれる。ハリウッドランチマーケットって代官山のイメージだったんだけど、中目に系列店があるんですね。高校ん時、ハリランがすごく憧れだったんだけど、いざ上京してみると結局行かなかったり。

次回は恋愛系の記事を更新する予定でございます。

桜の樹の下には

ちなみに俺、梶井基次郎の「桜の樹の下には」が好きなんですよね。桜を見ると必ず思い出すのだけど、気持ち悪がられそうなので絶対に人には言えない。なんでしょうこの異様な熱のある文章は。

 いったいどんな樹の花でも、いわゆる真っ盛りという状態に達すると、あたりの空気のなかへ一種神秘な雰囲気を撒き散らすものだ。それは、よく廻った独楽こまが完全な静止に澄むように、また、音楽の上手な演奏がきまってなにかの幻覚を伴うように、灼熱した生殖の幻覚させる後光のようなものだ。それは人の心を撲たずにはおかない、不思議な、生き生きとした、美しさだ。
 しかし、昨日、一昨日、俺の心をひどく陰気にしたものもそれなのだ。俺にはその美しさがなにか信じられないもののような気がした。俺は反対に不安になり、憂鬱になり、空虚な気持になった。しかし、俺はいまやっとわかった。
 おまえ、この爛漫と咲き乱れている桜の樹の下へ、一つ一つ屍体が埋まっていると想像してみるがいい。何が俺をそんなに不安にしていたかがおまえには納得がいくだろう。
 馬のような屍体、犬猫のような屍体、そして人間のような屍体、屍体はみな腐爛して蛆が湧き、堪たまらなく臭い。それでいて水晶のような液をたらたらとたらしている。桜の根は貪婪な蛸たこのように、それを抱きかかえ、いそぎんちゃくの食糸のような毛根を聚あつめて、その液体を吸っている。
 何があんな花弁を作り、何があんな蕊しべを作っているのか、俺は毛根の吸いあげる水晶のような液が、静かな行列を作って、維管束のなかを夢のようにあがってゆくのが見えるようだ。
(略)
ああ、桜の樹の下には屍体が埋まっている!
 いったいどこから浮かんで来た空想かさっぱり見当のつかない屍体が、いまはまるで桜の樹と一つになって、どんなに頭を振っても離れてゆこうとはしない。
 今こそ俺は、あの桜の樹の下で酒宴をひらいている村人たちと同じ権利で、花見の酒が呑めそうな気がする。

梶井基次郎 桜の樹の下には
http://www.aozora.gr.jp/cards/000074/files/427_19793.html

檸檬はやっぱり好き。この本は「桜の樹の下には」も収録されています。

写真集わりと好きだったりします。